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教科書というツールで授業を変える [企画・思考]

教科書というツールで授業を変える

1月23日「味噌汁・ご飯」授業研究会が開かれた。
野中先生から毎回のように行われている、「味噌汁・ご飯」授業の現在(いま)が
示された。
その中で私が最も注目したのが「算数は教科書で教える」ということだ。
現場の厳しい日常を考えると、あまり寄り道している暇はない。
まず、現場の教師は教科書をしっかりと読み込むべきだと私は思う。
指導書ではない。子どもが使う教科書こそ、しっかりと読み込むべきだと思う。
私は初任者指導を何年もしてきたが、ほとんどの初任者が算数の授業で、最初の例題を
たった一度しか読ませないのである。
このようなところに大きな「落とし穴」があるのだと私は思う。
その後、経験10年未満の先生方の授業を繰り返しみてみたが、やはり、意外なほど
最初の例題を児童に「繰り返し読む」ということをさせていないことがわかった。
たった数行の例題だから、一度読めば十分と考えているのかもしれない。
東京書籍新しい算数2年上に次のような問題が登場する。
84ページだ。
「おとといから、お楽しみ会でつかうメダルを作っています。
 メダルの数について考えよう」
著作権の関係で教科書の現物をここに載せられないのが残念だが、この後に、
作ったメダルの数が絵図で示される。
「作ったメダルの数」
<おととい>39こ <きのう>44こ

ここをすでに読み飛ばしてしまう可能性がある。
一つは、おととい、きのうと二日間の出来事であることだ。
二つ目は、作ったメダルの数は日ごとに増えているということだ。これは制作に慣れてきた
ことを暗示している。ちなみに、この後のページでは、さらに熟練したためか46こを作っ
たということになっている。教科書もそのへんのリアリティを追求しているのである。
そして、三つ目は「・・・について考えよう」となっていることだ。
「求めましょう」とか「計算で出しましょう」とはなっていない。

教師は、ここでなぜ「39」なのか、なぜ「44」なのかと考えなければならないのだ。
39も44も一の位を四捨五入すれば40になる。つまり約40であるということだ。
そして、39はあと1で40になる数。あと1で繰り上がるということを押さえなければ
ならない。繰り上がると数字がどう変わるかを児童とともにふり返る材料になっているのだ。では、「44」はどうか。これも45ではいけないのである。一の位と十の位
の数を同じにすることにより、その意味を考えさせるようになっているのである。
だから、「考えよう」なのだ。教師は例えばここで、すこし困ったような顔を見せて、
「あれ、4が2つならんだけれど、この4は同じそれとも違う」などと問わなければなら
ないのである。「左は10が4,右は1が4」ということ、「位取りの意味と表記」を
復習する場になっているのである。

84,85ページにはまだまだ多くのしかけがしてある。
丹念に読まない教師は、そのしかけに全く気付かぬまま授業に臨むことになる。
その結果、授業がどうなるかは推して知るべしである。




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桜子

はじめまして。マンダラートをやってみようと思い、色々調べていましたところ、先生のHPに辿り着きました。まだ方法がはっきりとつかめず、中々進みませんが、こちらを参考にさせていただいて、理解を深めたいと思います。
by 桜子 (2016-02-02 22:58) 

たぬき3

桜子さん、ご愛読ありがとうございます。
よろしければ差し支えのない連絡先を再度コメントしてください。
メールアドレスで結構です。
こちらから直接お返事を差し上げたいと存じます。
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メールアドレスはブログに表示されませんのでご安心ください。

by たぬき3 (2016-02-03 03:22) 

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